ビール基礎知識 世界のビール

世界のビール
一言にビールといっても世界各国様々なスタイルで造られています。それぞれの風土・気候に合った特色を持たせながらオリジナリティあふれるビールが存在します。なかでも、ヨーロッパ各地・アメリカで盛んで、その歴史も非常に古く、伝統的な製法を大切に守りながら造られ続けています。



■ヨーロッパのビール■
 ヨーロッパには様々なビールが存在しますが、主には「ドイツ」「ベルギー」「イギリス」「チェコ」などに大別できます。それぞれ地方ごとに独自性を持った地ビールが造られているので、以下に代表的な銘柄を挙げてみます。

■アメリカのビール■ ビールといえばドイツやベルギービール、そのくらいヨーロッパのイメージが強いのですが、アメリカが発祥のビールも数多く存在します。以下にアメリカンスタイルの代表的なビールをご紹介します。

イギリス

イギリスといえばエール。そのくらい、イギリスではエールビールが親しまれています。イギリスのビールはビールの濃さで大別でき、ペールエール(色が薄めのエール)・アンバーエール(色が少し濃いエール)・ダークエール(色がかなり濃いエール)が大きな区分となります。

バスペールエール

■ペールエール 
イギリスで有名なビールの生産地、バートン オン トレントが発祥。淡い色「ペール」・上面発酵「エール」を意味し、イギリスでは古くから親しまれているビール。ホップの苦味が強く、フルーティーな甘みとほのかな香りが特徴。
<= バスペールエール 評価ページ

ギネス エクストラスタウト

■スタウト(ポーター) 
アイルランドを起源とし、ギネスの手本になったビール。スタウトは英語で「強い」を意味し、アルコールが度数8%前後と高いのが特徴。黒ビールよりもさらに色が黒く、鋭い苦味を有する。
<= ギネス エクストラスタウト 評価ページ

マックワン

■スコッチエール 
スコットランドのエジンバラ地方で作られているスコットランドタイプのビール。高いアルコール濃度で濃厚な味わいが特徴。
<= マックワン 評価ページ

アンカー・オールドフォグホーン

■バーレイワイン 
イギリスでワインの代わりに醸造されたことを起源とするビール。半年〜10年もの長い熟成期間を要し、ワインに近い高いアルコール度数を持つことが特徴。
<=アンカー・オールドフォグホーン(アメリカ産)


ベルギー

麦芽・ホップ・水以外の原料を用いてはならないという伝統的な製法を守るドイツに比べ、ベルギービールは実に創造性に優れた製法を持っています。フルーツやスパイスなどの副原料を用い、フルーティーな味わいが楽しめるビールが特徴的です。

シメイレッド

■トラピストビール 
トラピスト修道会で醸造されている上面発酵のビール。世界中で171あるトラピスト会修道院のうち、7箇所のみでの醸造が許されている。瓶の中でも発酵を続けるのが特徴。
<<シメイ(レッド) 評価ページ

ヒューガルデン・ホワイト

■ホワイトビール 
大麦のほかに小麦麦芽を使用したビール。淡色(黄色がかった乳白色)で、苦味は弱く、フルーティーな香りが特徴。ベルギービールの中でもヒューガルデン・ホワイトは日本でもかなり親しまれている。
<<ヒューガルデン・ホワイト 評価ページ

デュベル

■ゴールデンエール 
ラガービールよりも色は淡く、美しい金色が特徴の上面発酵ビール。なかでもアルコール度数が高いものをストロング・ゴールデン・エールと呼ぶ。
<<デュベル 評価ページ <<デリリュウム・トレメンス

デュポン

■セゾンビール 
ベルギーの農家の間で造られてビールで、現在エイノー州・ナミュール州・リュクサンプール州で造られている。農民が冬の時期に仕込んで、夏に自分達で飲むために造っていたのがはじまり。
<<セゾン デュポン 評価ページ

ベルビュー クリーク

■ランビック 
自然発酵で醸造されるビール。シャンパンのような独特の香りと強い酸味が特徴。ベルギー・ブリュッセル近郊で醸造されたものが上級品とされている。
<< ベルビュー クリーク 評価ページ


ドイツ

ビールの都と呼ばれるミュンヘンは、ドイツ南部、バイエルン地方に位置します。ドイツにはおよそ1200社あまりのビール会社があり、地ビールのバリエーションは非常に豊富。以下にドイツを代表する銘柄について説明します。

ガッフェル ケルシュ

■ケルシュ 
ドイツのケルンが発祥で、アルトビールの一種。上面発酵、低温熟成で造られている。淡色の麦芽を使用していることから淡色で、フルーティな味わいが特徴。
<< ガッフェル ケルシュ 評価ページ

アンデックス

■ヴァィツェン(ヴァイスビア) 
ドイツ語で「白いビール」を意味する上面発酵ビール。ドイツのバイエルン地方特産の小麦を50%以上原料として使用しており、フルーティーですっきりとした味わいが特徴。
<<アンデックス

ディーベルス・アルトビール

■アルト 
ドイツのアルトシュタットという地域で飲まれているビール。上面発酵、低温熟成で造られ、濃色が特徴。アルトとはドイツ語で「古い昔から」を意味し、「淡色・下面発酵タイプ」以前のビールということができる。
<<ディーベルス・アルトビール

シュナイダー・アヴェンティヌス

■ヴァイツェン・ボック 
冬期に小麦麦芽を用いて造られるビール。ミュンヘン郊外で、クリスマスの時期に飲まれている。アルコール度数が高く、甘くコクがある。
<<シュナイダー・アヴェンティヌス

ケストリッツァー・シュヴァルツ

■シュヴァルツ 
ドイツを代表する黒ビール。ドイツといえば上面発酵ビールが人気だが、「ドゥンケル」「ボック」と並んでこの「シュヴァルツ」も下面発酵ビールとして欠かせない存在。
<<ケストリッツァー・シュヴァルツビア 評価ページ


チェコ

チェコといえばラガービールがメイン。中でもボヘミア地方ピルゼンで造られているビールは、ホップを多く使った苦味が強いのが特徴。これはピルスナーと呼ばれ、日本でも非常に親しまれているラガービールとなっています。

ピルスナーウルケル

■ピルスナー 
チェコのピルゼン地方が起源。ホップの苦味が印象的なスッキリした味わいを特徴とする。日本の大手メーカーが製造するビールの大半がピルスナースタイルのビール。
<<ピルスナーウルケル


アメリカ

ビールといえばドイツ、そのくらいヨーロッパのイメージが強いのですが、アメリカが発祥のビールも数多く存在します。以下はアメリカンスタイルの代表的なビールをご紹介します。

アンカー リバティーエール

■アメリカンエール 
苦味を与える通常のホップに加え、香りをつけるためのアメリカ産ホップを投入したビール。なかでもアンカー社のリバティーエールは、世界中のビール評論家から「捜してでも飲む価値あり」と評されるレベルを誇る。
<<アンカー リバティーエール 評価ページ

サミュエルアダムス

■アメリカンラガー 
ホップの苦みが弱く、炭酸ガスが多いビール。コーンスターチ・米などの副材料を使用することで、すっきりとしたライトな味わい味が特徴。日本で飲まれている「ラガー」といえばこのタイプが主流。
<<サミュエルアダムス