[番外編2] iPhone狂騒曲  2007.07.10更新


今回帰国直前にiPhoneを購入したので、このエポックメイキングな「電話」にまつわる事情をリポートしてみたいと思う。
まずは購入秘話。

現地時間6月29日、午後6時からの販売だったわけだが、事前の人気沸騰ぶりを察知していた私は、半ば購入を諦めていた。しかしこの騒ぎだけは目に焼き付けておこうと思い、近く(サンタモニカ)のApple Storeへ。発売開始時間の20分くらい前に到着したら、既に1ブロックも続く長蛇の列。しかも店舗前にはサンタモニカ警察が出動する厳戒態勢。おまけに便乗してスターバックスまで臨時出店中。店舗周辺の熱気は相当なものだった。



未確認情報によると1店舗で500個まで販売とのことだったので、「やはりこれは無理だな。」と諦めてまずは開店時のカウントダウンを店の前で見ることにした。


この手のカウントダウンを見たのは実は初めてだったが、なかなか面白い。今回は特にディスプレー用の巨大iPhoneに映し出されたカウントダウン表示が場を盛り上げていた。開店と同時に客を20〜25人ずつに分けて入店させ、その度に客が絶叫、中で待ち受ける店員も絶叫。まさにお祭り騒ぎ。

一通り騒ぎを見物した後、さすがに購入に成功した人たちが羨ましくなり、私も試しに最後尾に並んでみた。


並ぶこと約2時間。


な、なんと!買えてしまった!
しかしこの時点では、一体どうやってアクティベーションをするのかも良く分からなかった。それでも「とりあえず買ってしまえ!」と思わせる力がこのプロダクトにはある。


帰宅後、早速電源を入れてみた。
これが初期画面だ。つまり持っているMac(Windowsでもいいとは思うが)に繋いで、iTunesを立ち上げなさいということだ。何と、アクティベーション作業は全てiTunesの中で完結するように設計されている。私は今までT-mobileという会社の携帯電話を使っていたため、番号をそのまま(いわゆるMNP=モバイルナンバーポータビリティ)でAT&Tへキャリアを変更する必要があったのだが、それも全てiTunesの中で済ませることが出来た。Apple StoreやAT&Tの店舗で手続きをしたり、電話をしてオペレーターと話す必要すらなかった。これには正直驚いた。これなら販売時に無駄な混乱を招くことはない。店ではただお金を払って「買うだけ」でいいのだ。

アクティベーション作業は実に簡単に済んだのだが、このアクティベーション作業に必須なのが、米国での住所、良好なクレジットヒストリー(米ドル決済のカードでそれなりの使用履歴があり、かつ決済を遅滞なく行っていること)、そしてソーシャルセキュリティーナンバーと呼ばれる社会保障番号だ。これだと日本から旅行でアメリカに行き、買ってアクティベーションして持ち帰るということはかなり難しい。

私はそういう意味で、何とも幸運であった。せっかく手に入れたこのiPhone、日本では通信形式の違いから電話としての使用は出来ないが、無線LANでWebブラウジングやメールは可能なので、色々と使い倒してみたいと思っている。

2007.07.10 帰国後、日本にて K

著者紹介

著者の過去の記事
2007.06.25 大英帝国から大物のお出ましだ!
2007.06.13 ハーバード、レッドソックス、サミュエル・アダムス
2007.06.01 サムライ魂、海を渡る
2007.05.22 デザインは味を凌駕する

運営メンバー(サブ)の中では珍しく調整型の人。某企業で、CGをやっている。

技術畑のくせに、 類をみないバランス感覚の持ち主であるため、ビールの味にはさぞかし客観的な分析をすると期待するのが筋というものだが、 私が知りうる限り、彼ほどのヘベレケぶりを見せる人もなかなかいない。
途中からは、 言うならば、飲めればいいや的なかんじになる。ふだんの調整系スマートキャラはどこへ行ってしまうのというくらいの ビリーミリガン的な変貌を見せる。

しかしながら、彼のものの見方もかなり独特であり、どうでもいいものをアートと感じてしまう、そのセンスは ややスノッブな臭いも感じつつも、わりと面白いなーと舌を巻くときもあるので、 彼のたまに見せる、スマッシュヒットに期待したいものである。
現在仕事で約1年ほどロスに赴任中。